着物の衿合わせはなかなか難しい。
出具合によって、老けたり太ったりして見える着物女子の悩みの種でもあります。
以前Twitterでとったアンケートでも、着物ユーザーは「襟元をかなり気にしている」ことが分かっています。
https://twitter.com/kimonosunao/status/1039282037784363008
「着付けをするとき一番気になるのはどこですか?」という質問に対して、630人のうちの37%が「衿合わせ」と回答。なんと4つの選択肢のうちダントツ1位。
しかし、皆さんが悩んでいるこの「衿合わせ」問題ですが、実はコーリンベルト一本で簡単に解決できちゃうんです。
ということで、この記事ではコーリンベルトを使って美しい衿合わせをつくるコツを解説します。
着物初心者さんも、着物に慣れているベテランさんも、着物を愛するすべての人に読んでほしい!
すなお
- 衿が開いてきてだらしなく見えるのが嫌な人
- 衿が左右対称にならないと気になる人
- ちょうどいい衿の出し具合がいまいちよくわからない人
- 着物を着終わった時点ですでに衿合わせが動いている人
- 着崩れして困っている人
- 着付けの勉強をしたい人
- 着物美人を目指している人
動画で着付けの様子を確認する
【はじめに】コーリンベルトを正しく使えていますか?
コーリンベルト、なんとなく使っていませんか?
- 「衿が開いてくる」
- 「衿が動く」
- 「衿の出方が左右で違う」
この場合、コーリンベルトの使い方が間違っている可能性大!
正しい使い方をマスターして、美しい襟元に仕上げていきましょう。
(長襦袢のコーリンベルトの使い方は▶コーリンベルトを正しく使って、美しく長襦袢を着る方法で解説しています)
長襦袢の着付けが襟元の仕上がりを左右します!
長襦袢を着る一連の流れが見たい方は👉初心者向け|着付け講師が教える長襦袢のシンプルな着付け手順まとめにて確認できます!
始めに準備しておくこと
始めに以下の3つが完了しているかを確認してください。
- 腰紐を結ぶ。
- おはしょりを軽く整える。
- 背中心を合わせて、衿止めをつける
背中心の整え方は▶着物や浴衣の「ズレる背中心」をピッタリ合わせる着付けの方法を参考にしてください。
衿の角度を確実に決める
コーリンベルトの役割は、衿の角度をキープすることです。
だから、衿の角度を意識することがとっても大切!
順を追ってご説明します(^^)/
肩のところで、長襦袢と着物の高さを揃えてください。
整えたら、右手で持って固定!
衣紋を死守するためにも絶対動かさないでね。
右手は肩のところを持ったまま、左脇の穴(みやつ口)から左手を入れて♪
右衿をたどって肋骨当たりの位置でつまんでください。
コーリンベルトの金具をとめます。
右手はキープ!右手はこの状態のまま、コーリンベルトの金具を持っている左手を動かして、衿の角度を調整します。
左手を上げすぎると、衿が出なくなってしまいます。
左手を下げすぎると、衿が出すぎてしまいます。
この部分!写真のように、人差し指の第一関節で測れるよ(^^)
衿が1.5~2cm出る角度に調整できたら、左手(つまり、コーリンベルトの金具)を体に当てます。
金具はその位置から動かないように、キープしてください!
最初にとめたコーリンベルトの金具が動いてしまうと、衿が動いてしまうんです。
コーリンベルトを左脇の穴(みやつ口)から通して、そーっと、うしろに回します。
ここで、コーリンベルトの長さを右側の金具を止める位置(左衿)で調整します。
(コーリンベルトの長さ調整は▶コーリンベルトの長さを調整するを参考にしてください)
コーリンベルトの長さ調整ができたら、右手の指で金具をチョキチョキ挟みましょう。
これで、右手が自由に使えます♪
今度は左。
長襦袢と着物の高さを合わせて左手で持ちます。さっきと同じようにここ固定ね!
コーリンベルトの金具は指で挟んでいるから、右手も使えますよね♪
左衿を下にたどっていって、あばら骨あたりで持ちます。
お次は左衿の角度を決めますよ~♪
コーリンベルトの金具を左の衿にも止めましょう。
大事なことは、左右の金具を同じ高さにすることです。
同じ高さのところで金具を止めます。
じゃん!とめました♪
完成したのは良いのですが、このままだといつ崩れるか分からない・・・。
この襟元をキープしたい!なんとしてでも死守したい!
ならば・・・紐で固定しましょう♪
コーリンベルトを紐で固定する
紐を結んだら衿は動かなくなります。
だたし、紐を結ぶ位置に注意が必要です。
紐の真ん中をもって、なるべく上のほうでみぞおちに当てます。
紐は、コーリンベルトの金具の上に引っ掛けるようなイメージで後ろに回してください。
後ろでクロスしてぎゅ~(^^)/
結んで完成!
できあがり
これで、衿元は絶対に動きません♪
衿幅の調整方法は👉「広衿の着物をキレイに着付けする手順」にて詳しく解説しています。
また、着物を羽織るところからの一連の流れが見たい方は👉初心者向け|着付け講師が教える着物のカンタンな着付け手順まとめをご覧ください!
まとめ
長くなりましたが、キレイな衿合わせの秘訣はたったの3つ。
- コーリンベルトを正しく使うこと
- 角度を意識すること
- コーリンベルトが動かないように固定すること
これをマスターすれば、衿合わせに悩むことはなくなります。
- 衿の乱れが気にならなくなる
- お気に入りの半衿がキレイに出せる
- 着物が体にしっかり沿うから気持ちがいい
- コーリンベルトが適切に使えるから肩がこらない
- 衣紋が詰まってこない
このテクニックを着物好きのあの人にも教えてあげてください♪
◆この記事で着用している着物は、先日寄付していただいたものです。I様、本当にありがとうございました。
参考 着物を寄付していただきましたきつけ教室すなお