すなお本が出版されました

コーリンベルトの正しい使い方。美しく長襦袢を着る方法

着物姿は襟元が命・・・。

衣紋が上手に抜けていて、前の衿がキレイに出ていると、それだけでとても素敵に見えますよね。

では、襟元をキレイにする鍵って一体何でしょう?

高度なテクニック?

熟練の技?

いいえ、答えは「長襦袢の正しい着方」です!

とても大事なのに、長襦袢の着付けって意外とおろそかになりがちなんです。

すなお

着付け教室でも、

  • 衣紋が上手に抜けない
  • 衿合わせが難しい

といったご相談をよくお受けします。

 

以前Twitterでも襟元に関するご質問をいただいたので、こんなツイートをしました。

https://twitter.com/kimonosunao/status/1042202613834342400

【長襦袢の衿が動かないようにするコツ】

  • 下前にコーリンベルトの金具をとめてからが勝負
  • 金具と肩をつなぐ直線を意識して衿の角度を決める←重要
  • とめた金具の位置は絶対に動かさない
  • コーリンベルトを回してきたらとめる前に流さ調整
  • 身体に沿うけど手は入るキツさがベスト

 

https://twitter.com/kimonosunao/status/1035162752388481024

【永久保存版◆長襦袢の衣紋を上手に抜く方法】

  1. コーリンベルトはかなり下でとめる
  2. 両手で首横の衿を持って後ろにずらす
  3. 背中を下にひっぱる
  4. 衿が喉のくぼみで交差するように整えて
  5. 紐をみぞおちにあてる
  6. しっかり結ぶ
  7. もう一度背中を下にひっぱる
  8. 伊達締めして完成

 

これらのツイートでは、コーリンベルトの使い方をサラッと解説しているのですが、「使い方をもっと詳しく教えてほしい!」というお声を多数いただきましたので、コーリンベルトを使った長襦袢の着付けのコツを、初心者さんにも分かりやすく解説させていただきます。

すなお

コーリンベルトは正しく使わないと、かえって衣紋が詰まったり窮屈になって肩が凝ったりするので、この機会に正しい使い方を覚えていただければ幸いです。

 

 

この記事を読むべき人
  • コーリンベルトを持っているけど使い方がわからない人
  • 着崩れしたとき自分で直す自信がない人
  • できるだけきちんと着たい人
  • どうしても衣紋が詰まってしまう人
  • 衿合わせが動いてしまって、衿をうまく出せずに困っている人

①コーリンベルトは輪っかじゃない方を先に付ける

コーリンベルトは、長さ調整ができるように片方が輪っかになっています。

輪っかじゃない方を、右衿に付けましょう

 

ここでは「金具をつける高さ」がポイントになります。

衣紋をキレイに抜きたい場合は、かなり下に付けると吉。あばら骨あたりの高さを目安にしてね。

金具を止めたら、左脇にある穴(みやつ口)から通して、後ろ側に回します。

 

すなお

この穴から出しますよ~♪

 

②コーリンベルトの長さを調整する

金具をとめる前に、コーリンベルトの長さを調整します。

注意

コーリンベルトの長さの目安

  • ゴムの部分が体に沿う
  • 先にとめた金具の位置がずれない程度のキツさ

 

すなお

悪い例と良い例をご紹介します♪

 

悪い例①コーリンベルトがゆるい

コーリンベルトがゆるすぎると、ゴムの部分が体に沿わず、たわんでしまいます。

 

悪い例②コーリンベルトがきつい

コーリンベルトがきついと前から見たときに横にシワができます。

すなお

先にとめた金具の位置がずれてしまう原因にもなってしまいます・・・。

良い例①コーリンベルトの適切な長さ

背中のゴムの部分が体にピタッとついて、前の金具の位置がずれない程度を目標に、長さ調整してね。

 

③コーリンベルトの金具は左右同じ高さにする

左衿にも、コーリンベルトの金具をつけます。

ポイントは、左右の金具は同じ高さにすること!

金具をゴリゴリ体にあてたらわかるよ~♪

 

(左右同じ高さにするやり方は、▶着物や浴衣の「ズレる背中心」をピッタリ合わせる着付けの方法でかなり詳しく解説しています。

着物や浴衣の「ズレる背中心」をピッタリ合わせる着付けの方法

 

④前から倒して後ろから引いて衣紋を抜く

両手で衿を持ちます。グイッと後ろに倒しましょう。

 

このくらいガバっと後ろに倒します。

すなお

もう不安になるくらい大胆にいきましょう!(笑)

コーリンベルトをしているので、抜きすぎる心配はありません。

 

衣紋が抜けたところで、すかさず後ろ2か所を引き下げます!

2か所引っ張ることで背中にシワができないのです。

 

細かくは▶着物・浴衣の背中のシワが一瞬でキレイになる着付けのコツを参考にしてください。

着物・浴衣の背中のシワが一瞬でキレイになる着付けのコツ

 

⑤衿を合わせてコーリンベルトの金具をずらす

衿の交差点を喉のくぼみに合わせます。

 

このクロスした部分が開いてしまうと、だらしなく見えたり、老けて見えたりしてしまいます。

ここからがコーリンベルトの本領発揮です!!

 

喉のくぼみで衿を交差させたら、衿の延長線上の角度を意識してみて。

 

衿の延長線上にコーリンベルトの金具がくるように上にずらします。

ここ、かなり重要です!

襟元だけを整えても、結局衿は動いてしまいますが、コーリンベルトを正しく使えば、襟元の角度はしっかりキープ金具をずらした分が後ろに流れるので衣紋が抜ける!

まさに一石二鳥ですね(^^)/

 

⑥紐をコーリンベルトに引っ掛けて固定する

紐の真ん中を持ち、みぞおちに当てます。

すなお

紐はコーリンベルトの金具に引っ掛けてコーリンベルトの真上に置くイメージです。

 

紐は後ろでクロスして、横まできたら、ぎゅ~(^^)/と引き締めます。

 

ほぼ完成

完成。これで衿元は動きません(^^)/

 

すなお

紐を結んだあとに、もう一度、背中2か所を紐の下から引っ張ると完璧。

衣紋がキレイになって、背中のダブつきがなくなります。♪

 

 

できあがり

伊達締めをしたら、今度こそ完成!

 

長襦袢を着る一連の流れが見たい方は👉初心者向け|着付け講師が教える長襦袢のシンプルな着付け手順まとめをご覧ください!

初心者向け|着付け講師が教える長襦袢のシンプルな着付け手順まとめ

まとめ

これは、実際に着付け教室で指導している内容です。

このお稽古を1回するだけで、みなさんコツをつかんでくださいます♪

ぜひ、スマホ片手に、プライベートレッスンを受けているような気持ちになって練習していただければ幸いです。

 

このテクニックを身に着けると・・・
  • 衣紋がかっこよく抜ける
  • 衿が動かず着崩れしなくなる
  • 衿合わせがキレイになる
  • 襟元の悩みはすべて解消
  • 着物まで上手に着られるようになる
  • 手直ししていた時間が省ける

 

すなお

長襦袢を制する者は、襟元を制する!(これ本当です。)

ぜひ、コーリンベルトの使い方を攻略して、襟元美人になってください♪