すなお本が出版されました

半衿をたっぷり見せるコツ! 裄が短いアンティーク着物の可愛い着方

とにかく動画で確認する

着物の裄が短いとき、どうしていますか?

仕立て直しに出したら高くつくしそのまま着るとちょっと気になる・・・

そんな人向けに、ご提案した新しい着方のツイートがこちら

裄が短い着物を上手に着たい、そして半衿をたっぷり出してキープしたいというご相談ですね😊

ポイント

  1. 長襦袢の衿合わせは鈍角にする
  2. 長襦袢の袖をひっぱる
  3. 着物の衿と長襦袢の衿をずらす

【簡単かわいい💕半衿をたっぷり出すコツ】

  • 「レトロな雰囲気にしたい」
  • 「裄が短い着物を上手に着こなしたい」

そんな人に着付けのコツをご紹介します

  1. 長襦袢の衿合わせは鈍角!コーリンベルトは使わない方が上手くいく
  2. 長襦袢の袖をひっぱって裄をかせぐ
  3. 着物の衿と長襦袢の衿をずらす

 

こちらのツイートで「半衿をたっぷり出す着方」をご紹介したのですが、

  • 「私もこんな風に着てみたい」
  • 「詳しい着方を教えてほしい」

といった問い合わせがたくさん寄せられています!

というわけで、この記事では「半衿をたっぷり出す着付けのコツ」をさらに丁寧に解説します。

この記事を読むべき人
  • アンティーク着物が好きな人
  • 大正ロマンが好きな人
  • 中原淳一、竹久夢二などの美人画が好きな人
  • 裄が足りない着物がある人
  • 刺繍の半衿が好きな人
  • 柄の半衿を付けてみたい人
  • 着物を可愛く着こなしたい人

 

動画でパパっと確認する

長襦袢の着付け

まずは長襦袢の着付け方法から解説していきます。

衣紋はたっぷり抜く

半衿をたっぷり出す着付けの場合、いつもより衣紋を抜くとうまくいきます

順番に見ていきましょう。

長襦袢を羽織ったら、写真のように衿を左右合わせて持ちながら、背縫いを引っ張って衣紋を抜きます。

すなお

いつもよりも多めに抜くのがポイント!

どのくらい抜けばいいのかわからない・・・

そんな人は「肩山」に注目!

肩山とは

肩の折り目のことで、前身頃と後見頃の境目にあたる部分。

 

肩山が背中側にくるように意識すると、衣紋が上手に抜けますよ。

衿合わせは鈍角にする

衣紋ができたら、次に衿を合わせます。

いつもよりもなるべく水平に合わせることを意識しましょう。

普段の着方と比べてみると・・・

左の写真が今回ご紹介している着方。右の写真が通常の着方。

鈍角にする方法は以下の4ステップです。

①下前(右衿)を合わせる

写真のように、右手で右衿の先を持って、ぐっと上に持っていきます。

このとき、前に引っぱってしまうと衣紋が詰まるので、上へ上へと意識してください。

すなお

肩の位置は動かさないこと!

 

②上前(左衿)を合わせる

今度は、左の衿を合わせます。

左手で左衿の先を持ち上げます。衿の角度は鈍角に。

 

③左みやつ口から左手を入れて再度衿を合わせる

左の脇の穴(みやつ口)から左手を入れます。

 

両手で衿を持って、前に引っぱらないように気を付けながら引き上げます。

すなお

衿合わせが鈍角になるようにしてくださいね♪

④高い位置で紐を結ぶ

衿合わせが決まったら、みぞおちに手をあててキープ。

 

あいている方の手で紐の真ん中を持ち、みぞおち部分に当てましょう。

 

両手一緒に後ろに回します。

 

すなお

なるべく上の方で結ぶのがポイントです!

 

紐は後ろで交差させて、横で引っぱります。

 

これで衿合わせが鈍角になります。

衣紋を再度たっぷり抜く

ここまで進めると、背中にシワが寄り、写真のようになっているはずです。

紐の下で、2か所を引っ張って、シワを取りましょう。

 

 

すなお

衣紋抜きすぎなんじゃない・・・?と不安になるかもしれませんが、大丈夫。

着物を着ているうちに「必ず」衣紋は詰まってくるので、抜きすぎぐらいがちょうどいいんです。

袖を引っぱって裄をかせぐ

両方の袖を、ツンと引っぱってみてください。

首の横に少し空間ができたらOKです。

紐、伊達締めを高い位置で結ぶ

このやり方は衿合わせが浮いてくることがあるんです・・・。

そんなときのために、ここでひと手間加えます♪

中心の結び目をぐっと持ち上げて

 

持ち上げながら両手を脇にスライドさせます。

 

衿合わせを詰められたら、伊達締めで固定しましょう。

伊達締めの位置も、思い切り高いところにすること。

 

すなお

私はメッシュの伊達締めを使うことが多いのですが、布の伊達締めでもなんでもok。

 

これで長襦袢の完成です!

長襦袢編のお・さ・ら・い

長襦袢のポイント

  1. 衣紋はたっぷり抜く
  2. 衿合わせは鈍角に
  3. 袖を引っぱって裄をかせぐ
  4. 紐と伊達締めは高い位置で結ぶ

着物の着付け

半衿がはみ出るように着物を羽織る

通常の着物の着方では、後ろの半衿は見えないように、着物の衿を少しかぶせますが・・・

今回は左の写真のように、後ろ側も半衿がはみ出るようにしてください♪

衿止めをお忘れなく。

すなお

今回はガッツリ衣紋を抜いているので、うしろに衿止めを付けるのは至難の業です。耳の下でつけましょう。

横から見た図

肩山を思い切りずらして半衿を出す

半衿をたっぷり出す肝心なステップです。

すなお

順番にご説明しますね

①腰紐を結ぶ

腰紐を結びます。

腰紐の結び方

腰紐の結びかたは👉「初心者向け|着付け講師が教える着物のカンタンな着付け手順まとめで解説しています。

今回は着物が短いため、対丈(おはしょりなし)で着るので、腰紐はウエスト部分で結んでいます。

逆に、身丈が長すぎる場合は、骨盤部分で腰ひもを結びます。

身丈が長い方へ

身丈が長い場合の腰紐の位置については👉「浴衣や着物が短い! 足りない”おはしょり”を綺麗に出す着付けのコツ」で解説しています。

 

②衿を合わせる

すなお

今回の最大のポイントです!

着物の衿をずらして、肩のところで半衿がたくさんはみ出るようにします。

目安は2cm

左みやつ口に左手を入れて、

 

右の衿の延長線上を持って衿の角度を調整します。

 

 

左衿の下の方を右手で持って、両手一緒にやりましょう。

③紐で固定する

みぞおち部分を手で押さえてキープします。

 

紐を結びましょう。

 

後ろで交差させて横で引っぱります。

 

対丈の場合は、写真のように腰紐と胸の紐との間をしっかり引っぱっておきましょう。

伊達締めで固定すれば完成です!

広衿の着物でのやりかたは👉「広衿の着物をキレイに着付けする手順」にて解説しています。

 

裄もしっかり出ました。

 

まとめ

半衿をたっぷり出す着方を、一から解説しました。

通常の着方と違うポイントは以下の4つです。

  • ガッツリ衣紋を抜く
  • うしろの半衿がはみ出る
  • 衿合わせは鈍角
  • 肩で衿をずらす

 

このテクニックを身に着けると…
  • 裄の短い着物でも可愛く着られる
  • 着物の雰囲気がガラッと変わる
  • 肩幅がせまくみえる
  • 小顔に見える
  • レトロな雰囲気を出せる
  • 半衿のオシャレが楽しめる

すなお

いつもと違った雰囲気になるので、ぜひ試してみてくださいね!